雑記帳

私、渋谷次郎が調べたことや考えたことを書き留めておくためのブログです。

毎日演じられるはずなのにもったいない! /プレイバッカーズを観て

嬉しかったことや悲しかったこと。
ちょっとした日常のひとコマを誰かに話すことだが、
好きな人と、苦手な人がいるかもしれない。

何気なく、あたかも呼吸するようにできる人をみると、
どこか羨ましい。
そんな話をしなけりゃいられないのかと、
どこかダラシナイと思ったりすることもある。

こうしてブログなぞ書いているくせに、おいらは苦手な方。
「ブログに書く」ぐらい、ちょっと構えて、
ひとからどう見えるかをちょっと想像しながら、
どこかギコチなく、ようやく垂れ流すことができる。

「嬉しかったことや悲しかったことを教えてくれる?」
会場にいた20人あまりの小学生たちは、
最初こそ恥ずかしがっていたものの、
しだいに競うように手を挙げるようになっていった。

「私ね、図工の時間が好きなの。
 今週はたくさん図工の時間があってね。
 すごくうれしかった。
 一生懸命やってよくできたから、
 家に持って帰れば、
 きっとママも"上手だね"って言ってくれると思う」

「学童にあるジェンガが大好き。
 でも、いつも口を出してくる友達がいてね。
 ボクの好きな形が台無しになっちゃう。
 だからとても悲しい」

プレイバッカーズの皆さんは、
そうした子どもたちの話をひとつひとつ
ちょっとだけ感動的に、
音楽を付きの即興劇にして
次々と演じて見せる。

演じてもらった子どもたちは、
「そんな感じだった」
と、一様に満足そうな表情を見せるのだ。
ひねたコメントをする子どもがいても、
その真意は、はっきりと透けてくっきりと輪郭を現す。

次は、ぜひ自分の話を演じてみて欲しい!
他の子の話が、目の前で劇として演じられるとたまらないというわけか
ふだんはあまりおしゃべりではないほど、
しっかりと直立し、より強く指名を請う。

子どもだけじゃない。

「図工以外の勉強も、それくらい夢中になってくれればいいのに!」

「なぜ、言い返してやりとおさないんだ!」

ふだんなら、そう言ってやり過ごしてきたに違いないストーリー。

なんで僕らはそんな紋切調で済ませてしまうんだろう。
こんなふんわりとした気持ちに包まれることができるのに。
ふんわりとした気持ちを共有することができるのに。
ああ、もったいない。

自分自身がこの劇団の役者のように、
演じることができるようになりたい。
子どもの話を聞いたなら、
誰かの話を聞いたなら、
自分自身で一日を振り返って…。

頭の中で、それは毎日できるはずなのだが。

2011年2月11日 "学童保育 はんどinはんど 2011" さいたま市浦和区