雑記帳

私、渋谷次郎が調べたことや考えたことを書き留めておくためのブログです。

さいたま市には最低でもあと1万2千の定員増が必要:保育園の待機児童解消策に不可欠なスケール感の共有

「偏差値65? いや70くらい必要だな」
 あのとき僕はそう思った。
 保育園探しを始めて募集人数を初めて知ったときに誰もが感じる、あの絶望感を共有してくれる議員がここに何人いるのだろう。きっと皆無だ。

 いったいあとどれくらい保育園があればいいのか?
 面積基準緩和をめぐってさいたま市の市議会議員の方々と話していて良く感じたのは、不足する量に対するイメージの圧倒的な違いである。まるで相談に来た支持者の子どもをどこかの保育園にもぐりこませるようなイメージで、待機児の問題を議論してもらってはかなわない。
 市内の保育園があといくつ増えれば現状を大きく変えられるのだろう。
「待機児童対策」を議論するなら、そのスケール感を共有することは必須のことであるはずだ。正確な数字など必要ない。それが、定員数にして1百か1千か、それとも1万や2万なのか? 園数にして、30か50か、それとも300か500なのか? 「潜在需要があるのでわかりません」と言えば役所的には正しいのかもしれないが、それでは議論にならない。

 僕は定員にして1万2千人分。標準的な90人定員の園数にして130園。これだけのニーズはすでに顕在化している。最低でもそれだけは必要。それだけ作ってようやく現状に変化が現れる…、といいなあ。そう申し上げている。

 この数字は市内の認可保育園の倍増ということになるのだが、設置にあたって必要な初期コスト、そして維持と運営に必要なランニングコストだってこれくらいのスケールで計算して議論しなくちゃ「待機児童対策」を議論したことにはならないよ。

 じつは先日、市長選をテーマにした毎日新聞の地方版の記事だが私の見解を引用して頂いた。
 この数字の根拠は市内認可園の不承諾数を分析した「さいたま市の750人定員増は、1歳児の募集園児数を35人しか増やさない!?」(2012年2月)に詳述されている。もっとふさわしい根拠があれば教えていただきたいのはもちろんのこと。

※2013年5月22日17時 タイトルに「最低でも」を追加しました。